リサーチデザインの授業から「量的研究と質的研究」

10月8日(木)、6限目は「リサーチデザイン」増田知也先生の授業(2回目)でした。

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増田先生はまだお若いのですが、分かりやすい表現や例を用いて授業をされるのでとても理解しやすいです。同じことを表現を変えて何度か言ってくれるのも、一回でなかなか理解できない私のような者には助かります。

この日は、量的研究と質的研究がテーマで、どっちが優れている、いやそんな争うような問題じゃいだろ、などと研究者が戦わせてきた議論を紹介され、量的研究、質的研究の断絶について受講生とディスカッションを行いました。

一番印象に残ったのは、下の図です。看護学、医学、臨床心理学というものは臨床科学であり、病気を治すなどといった問題解決を目的に研究がされているのに対して、生理学や実験心理学などは因果関係を解明することが主な目的である。私たちが所属している総合政策科学は臨床科学の仲間であり、問題解決を目的とする学問であるというところでした。

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質的研究は看護学の分野で最近すごく発展しているらしく、一方で政策学の分野では停滞しているそうです。

この図を見て、腑に落ちたのです。私が研究テーマとして取り上げたいことを図書館情報学の先生に言うと「それはどうやって測るの?」「どんな方法で研究するの?」と追及され、困り果てて、逆切れしたり(迷惑)してたのですが、私はこの図を見て、「あ、そうか。図書館情報学は量的研究の方法を取ることが多いから、私がやりたい研究のテーマに合う方法が図書館情報学の論文からなかなか見つからないんだ。臨床科学寄りの問題解決を目的とした研究方法を選択すればいいんだ。」と確信が持てました。

エスノグラフィやアクションリサーチなどの質的研究をベースとしながら、問題解決に必要であるならば量的研究も選択するという感じで考えていけばいいのかな、と今回の講義を受けて思いました。両方をミックスしたミックスメソッドというのもあるそうです(15回目の講義のテーマ)。

とはいえ、まだまだ研究のテーマすらぼんやりしている状態は続いています…。